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技術系テクニカルアーティストのあれこれ

育休を4ヶ月とってみた。

育休もだいぶ終盤に差し掛かってきたので、備忘録がてら、思いつくままにメモっておく。

※なお本記事はクソ長ポエムである。

お金

 いきなり下世話な話であれだけど、男性が育休取得をためらう最も大きな理由のひとつが「収入」だと思う。よく言われる「キャリアの断絶」を気にする男性*1は、少なくとも自分の身の回りにはほとんどいない。 自分もそのうちの1人なのだけど、結論から言うと特に問題はなかった。

 あまり生々しい話はできないので目安だけ書いておくと、この4ヶ月のあいだ、出産・育児のために起きた支出超過*2は10万円程度になる計算。これを高いとみるか低いとみるかは人それぞれだろうが、少なくとも経済的なダメージは受けていない。ただし公的給付金は後追い支給が基本*3なので、ざっくり肌感として 2-3 ヶ月分の生活費程度が確保されていれば、4ヶ月の夫育休期間を生活レベルを落とさずに終えることができそうだ。

 自分が当事者になって初めて知ったのだけど、公的給付は案外手厚い*4。特に育休期間中は住民税以外の控除が発生しない仕組み*5になっているおかげで、たとえば年収500万の場合は8-9割前後、1000万の場合は5-6割程度の手取り額が、育児休業給付金にて担保される。出産費用については、一般的な産院での正常分娩であれば出産一時金と自治体の応援交付金でお釣りがくる。結果、分娩費用と生活費が各種給付でペイされるので、子供本人に直接かかる費用(各種育児グッズやベビー服など)に相当する部分が負担として残る*6計算になる。妊婦健診については、助成券*7とタクシーチケット*8で負担はほぼゼロだった。

 また女性側が加入している各種保険*9によっては、産前産後休暇に有給期間が設けられていたり、あるいは別途給付金を受け取ることができる場合もある。男性側の育休期間(≒減給期間)を決める際には、そのあたりも含めて検討すれば良いと思う。ただ、本格的に出費が増え始めるのは保育園に通いだしてからのはずなので、それに向けて貯金を増やすために育休は取得しない、または短期に抑えるのも普通に有効だとは思うし、まぁ結局のところ夫婦間の合意によるんだろうなと。

 これはあくまで個人的な印象なのだけど、「サポート」の範囲内では十分な公的補助が既にあると思った。「子供が欲しい」という主体的な意思に対する支えとしては、現状で十分だと思う。でもこれで出産子育ての「牽引」は間違いなく不可能。大昔から少子化云々と騒いでるわりには、なんだかなぁという印象は拭えない。まだ3ヶ月ちょいしか経ってない立場で言うのもなんだけど、たぶん、「公的補助とか関係なく子供が欲しい!」って思ってる人たち*10しか産まないんじゃないかな。出産子育てに関する現実的なコストを考えると、「国や自治体が応援してくれるから頑張ろう」と思える人はあんまりいないと思う。

育休取得期間

 自分が「生後4ヶ月」に決めた理由は特にない*11。でも今なら、(1)生後すぐに2ヶ月、(2)ハイハイか夜泣きが始まったら2ヶ月、くらいの配分がベストが気がしている。とはいえ、育休分割は原則1ヶ月前までに申請が必要であり、成長速度の個人差が非常に大きい赤子に対して2のタイミングを狙い撃つのは不可能なので、分割取得もなかなか面倒ではあるなと。

 自分の体感として、新生児期以降から生後3.5ヶ月の今現在までは比較的イージーモード*12なので、2回目取得のタイミングをうまく図れそうなら分割取得もアリかもしれない。ただ保育園入園時期までに2回目を終えないと保活デバフがかかる可能性には注意する必要がありそう。

仕事

 さすがにここは守秘義務があってあんまり書けることないけど、とりあえず安定期に入った直後くらいの時期に育休取得する旨を上司には伝えてた。自分は管理職なので引き継ぎ自体もそれなりに頑張りはしたのだけど、もっと頑張ってくれている引き継ぎ相手の人たちには、足を向けては眠れない。

前準備

 出産前に買っておいた育児グッズは以下のとおり。

  • ベビーベッド
  • 寝具セット
  • セレモニードレス
  • 肌着類x3
  • ガーゼタオルx10
  • 哺乳瓶x2
  • おむつ1パック
  • おむつ用ゴミ箱(市販ごみ袋対応の密閉型)
  • おむつ用ゴミ袋(おむつ1個サイズの小さな消臭袋)
  • おしりふき
  • ティファール電気ケトル(温度指定対応)
  • 電動鼻吸い器
  • 電動搾乳機

 併せて Amazon の出産準備お試しBoxをはじめとした出産支援系サービス*13には片っ端から申し込んでおいた。ここでミルクやおむつを中心に各種消耗品の試供品やクーポンがたくさん手に入る。更に産院によっては、提携先と思われるベビーグッズメーカーの商品をお土産に持たされる*14こともあるので、当座凌ぎの消耗品に関してはあまり気にしなくていいのかもしれない。

 ガーゼタオルについては、安物を買って後悔した。吐き戻しやよだれを拭く機会はとても多くて、薄手のものだとかなり頻繁に取り替えざるを得ない。我が家の場合、厚手のタオルを親族から大量にもらうことができたので、自分たちで買った薄手のタオルは未使用に近い状態でお蔵入りとなった。

 おしりふきについて。これもガーゼタオルと同じで、厚手のほうが圧倒的に使いやすい。ミルクとかをまとめ買いするとオマケでついてきたりするけど、そいつらは大抵薄手なので、単なる「アルコールフリーのウェットシート」として使うことにしてる。育児を始めると「汚れを拭く機会」が激増するので、おしりふきはどれだけあっても困らない。

出産

 立会はいいぞ。

 今回のケースでは、妻の陣痛がかなり酷くなってから産院に行って、産院から「出産はもう少し先になる」と言われて自分だけ帰宅。その数時間後に呼び出されて、出産前後の 1.5 時間くらい分娩室の中にいた。普段は妊婦健診への付き添い等一切不可で、産院の中に入ることができたのはこれが最初で最後だった。

 出産の現場を見ておくことは、(主に精神面で)その後の子育てに役立つだろうし、何より、生後間もない子供に会える機会はこのタイミングに限られる。いまどきは退院するまで子供とパートナーに会えないだろうし、是非この機会に。ただまぁ、血を見るのが苦手な男性というのも多いらしい*15ので、その場合は無理しなくていいと思う。正常で500ミリリットル前後、場合によっては1リットル近くの血が流れるので、きつい人にはかなりきついはず。

 あと敢えて無神経なことを言わせてもらうなら、臍の緒*16胎盤*17の実物に触ることができる*18のは普通に楽しい。

予習

 日本の産院は大抵の場合、出産後数日の間に、母親に対する新生児育児ブートキャンプを実施してくれる。このときに助産師さんが行ってくれるデモプレイは、片っ端から動画撮影して共有してもらえると大変良い。難易度が高いと言われるゲップや沐浴も、「プロが我が子に対して実施している様子」を自分の目で見ることができれば、これほど分かりやすいものはない。

 ついでに "SAFE TO SLEEP" に関する各種解説 にも目を通しておくと良い。残念ながら日本語による解説は見当たらないのだけど、新生児期間の安全性確保について、これ以上に説得力のあるまとまった資料を見つけることはできなかった*19

新生児期

 新生児育児は基本的にルーチンワークなのだけど、とにかくまとまった時間がない。つまり寝れない。逆に言うと、睡眠時間の確保さえできてしまえばどうとでもなる。そして特に新生児期の育児タスクは不慣れさもあって効率化が難しい一方で、家事は日頃から行って十分に慣れている。これをどこまで間引けるか。

 これにはよく言われているように、ジジババサポートがおそらく最強。我が家も新生児期間の家事は大半を義母に頼らせてもらった*20。サポートが終わったあとは、家事そのものを減らす方向に振り切った。

ワンオペ二交代制

 妻と二交代制シフトを引いた。妻が 8-10 時頃に起きて 21-22 時頃に寝る、自分が 14-16 時頃に起きて 8-10 時頃に寝る。昼過ぎから夜にかけては 2 人とも起きているので、その間に片方が昼寝をすることも多かった。「授乳」「ゲップ」「おむつ替え」「着替え」「寝かし付け」ができれば最低限のパートタイム・ワンオペ育児が成立するので、退院初日に妻から教わって*21、自分はそのまま徹夜。2日目から二交代制を開始した。

 ワンオペ二交代制は自分から妻に提案したのだけど、意図*22としては、妻と自分の主に睡眠のための自由時間を確保すること。人間なんてのは飲み食いして寝てさえいればどうとでもなる。これまでの経験則としても、寝れなくなると精神が壊れる。逆に精神がやられるときは、睡眠から壊れ始めることが多い。つまり睡眠時間が確保されていれば、精神を壊すリスクを低減できるし、逆にそれでも眠れないなら精神が壊れる予兆として捉えることもできる。もちろんホルモンバランスも睡眠でかなり変わる。まずは寝る環境をと思った。更に育児に限らず、何かしらの技術習得には適度のプレッシャーが良く作用する。「本当に困ったらパートナーを呼び出せるワンオペ環境*23」は何かとお誂え向きだろう。

 そして二交代制が終わったあとも、片方がワンオペ育児を行うことができれば、もう一方は「自分の時間」を持つことができる。このメリットは相当に大きい。昼寝でも買い物でも、何したっていい。

 最初の頃は妻にもあまり納得してもらえてない印象はあったけど、途中からは賛同してもらえていたと思う。義母はこの方針に反対だったらしく小言も何度か言われたけど、スルーし続けてた*24ら何も言われなくなった。その成果かどうかは分からないけど、いまのところ産後鬱やガルガル期とも無縁で、お互い大きな育児疲れ等もなく平穏に過ごせている。

 自分の深夜シフトでは、基本的にはPCデスクとベビーベッドとの間を定期的に行ったり来たり。タスクとしては昼間とあまり変わらない。各種記録はぴよログで共有していたので、シフト間の引き継ぎは不要だった。妻の昼シフトの様子は見れてないけど、どうやら義母が一緒にリビングにいてあれこれ話し相手にもなってくれていたらしい。初育児かつワンオペで不安になることは自分にもあったので、その点でも義母に感謝してる。

 生後 1.5 ヶ月くらいになると、夜に 5-6 時間ならまとまって寝れるようになってきた。ここで頃合いを見計らって二交代制は終了。

初期育児のタスク負荷

 育児タスク自体はよくあるルーチンワークで、2-3 時間ごとに授乳+寝かし付けの合間におむつ替えが挟まる。最初の頃はミルクをうまく飲めなくてこぼしてしまったり、ゲップと一緒に吐き戻してしまったりするので、適宜着替えさせる。個々の作業負荷は低い*25ものの、まとまった時間がとれることはまずない。自分の場合、基本的には息子が寝ている横でパソコンに向かっていて、鳴き声やうめき声が聞こえるたびに顔を覗きに行く、というルーチン。最初は気が休まらないけど、慣れればホビープログラミングや積読消化を進める余裕くらいは持てるようになった。*26

 ただなんにせよ、義母の家事サポートが非常に大きかったことは言うまでもない。

2ヶ月目以降

 二交代制が終了して以降、息子は安定して6時間以上寝ることができている。2-3時間程度で目を覚ますこともあるが、頻繁ではない。生後1.5-2.5ヶ月目くらいの間は、夫婦ともに0時過ぎに寝て5-7時に一時起床して授乳、その後は9-10時に本格的に起床、という流れが定着していた。ただ3ヶ月を過ぎたあたりから息子が夜型にシフトしていて、生後3.5ヶ月の現時点では、息子を3時過ぎに寝かし付けて夫婦は4-5時に就寝、8-9時に一時起床、12時前後に本格起床という生活を繰り返している。

 一時起床の際は片方だけが起きて授乳・おむつ替え・寝かし付けを行うこともあるが、基本的には 2 人で一緒に起きて、片方がおむつ替えをしている間にもう一方が調乳、その後片方が授乳してもう一方が二度寝することが多い。授乳を担当したほうは、リビングで息子と一緒に昼頃まで寝てる。

 生後3ヶ月を過ぎたあたりから夕方以降のかまちょアピール*27がかなり激しくなってきた。数分でも放置するとギャン泣きするような日もあってなかなか大変。ただ親の姿が見えないことが結構なストレスになることが多いらしく、逆に言えば親が見えさえすれば緩和はできるようだった。なので親の居場所にあわせて昼寝マットごと息子を移動させるという Tips が定着しつつある。

 そんなわけで夕方以降にどんどん元気になっていくので、どうにも夜に寝付けない。最近は諦めて眠気でグズるまで待つ*28か、親が限界を迎える直前に頑張って寝かし付ける*29ことが多い。いま思えば、2ヶ月までの寝かし付けは本当に楽だった……。夜泣きはまだ始まっていないので、今後の状況は不明。

育児タスクの分担

 我が家の場合、初期は完ミ寄りの混合栄養、3ヶ月以降は完ミである。結果的に、夫婦間に「できること」の差がなくなった。夫婦ともにワンオペ可能な状態を維持しているので、例えば妻が友人とランチに行く*30とか、自分が1人で買い物に行く*31とか、そのあたりは無理なく行うことができている。

notワンオペタスク

 ただ例外が1点。お風呂だ。ワンオペでもできなくはないのだけど、2人で分担するほうがどう考えても効率的で平穏だった。ベビーバスを使う新生児期の沐浴から、ずっとそうしてる。

 まず片方が先に風呂に入り、自分のシャワーを済ませている間、もう一方は息子と一緒に待機。呼ばれたら息子を脱がせて風呂場に運んで受け渡し。息子のシャンプーを終えて呼ばれたら、待機していた方が息子を引き取りに行って、風呂上がりのボディケアと着替えを行う。

 なおワンオペの場合、まず風呂前にタオルを敷いて息子を寝かせておき、自分のシャワーを済ませてから息子の入浴。終わったら風呂前で息子にタオルを巻いて、自分は最低限の体拭きと着替えだけ済ませてから息子に取り掛かる流れになる。息子の着替えまで終わったら、自分のほうも完了させる。できるけど慌ただしいからあまりやりたくない*32

育児最適化

 妻は IT 系のプロジェクトマネジメント、自分は業務改善と組織管理を生業としているので、プロセス最適化に関しては夫婦ともによく馴染みがある。結果、お互いに育児初体験のわりにはそれなりの最適化が行われたと思う。ノウハウ交換*33も頻繁に行っていた。これ自体はお互いにワンオペ可能だったからこそできたことだと思うので、「女性パートナーが育児に集中できるように家事サポートを全力で行う」といった考え方があることは重々承知の上で、それでも、リスクヘッジの観点も込みで、男性側もひととおりの育児タスクをこなせるようにしておくのが良いと思っている。

 自分にはやや情報収集オタクみたいなところがあり、余るほどある空き時間*34にあれこれ*35調べて妻に話したりしていた。若干呆れられていた節もあったが、それなりにちゃんと話を聞いてくれた。その後の子育てタスクに取り入れたりもしてくれたので感謝もしてる。あと楽しかった。

 ベビー服やタオル類は、種類ごとにまとめてゴミ袋に放り込んでおく運用にした。見た目はあまりよろしくないが、一般家庭の洋服棚と現代のプラスチックフィルム工場とを比べれば、おそらく後者のほうが清潔だろう。定期的に新しい袋に交換して、古い袋は本来の用途で使ってやればいい。ただし見た目は本当に悪いので、来客があるときは部屋の隅に隠していた。今は息子用の棚を買って、ゴミ袋ごとそこにしまっている。今はもう過度な清潔さは不要なはずなので、そろそろゴミ袋運用は終わりでいいかなと思っているところ。

 そういえば妻が作成した「泣き止ませフローチャート」がとても面白かった*36ので、ここに添付しておく。

泣き止ませフローチャート

 そういえば調乳は未だに夫婦間でブレがある。我が家で購入している「ぴゅあ」の正しい調乳手順は以下の通り。

  1. 70度以上のお湯を規定量の半量だけ入れる
  2. 定量のミルクを入れて
  3. よく振る
  4. 残りのお湯を入れてよく振る
  5. 適温まで冷ます

一方で 雪印ビーンスタークのコラム にて「湯冷ましを使う方法」として紹介されている方法が以下。

  1. 定量のミルクを入れる
  2. 70度以上のお湯を規定量の半量だけ入れる
  3. よく振る
  4. 適量まで冷水を入れる

 雪印方式はとにかく速い。下手したら数10秒で調乳が完了する。溶け残り(=未消毒の粉ミルク)のリスクはあるものの、実際にやってみて十分によく溶けることが確認できれば良いと思う。夫婦ともに雪印方式をアレンジしながら、それぞれ調乳してる。

ミルクと湯冷まし

 ミルクは湯冷ましを使ってつくるものだとなんとなく思い込んでたけど、どうやらそうじゃないらしい。たとえば 雪印ビーンスタークのウェブサイト を読むと、「一度ふっとうさせたお湯」と「湯冷まし」という二語を明確に使い分けていることが分かる。他のメーカーでも同様に「沸騰後さましたお湯」などの表記で、湯冷ましを使って調乳しろとはどこにも書いてない。

 そもそも「湯冷まし」というのは、一般的に「10~15分以上煮沸した水道水を冷ましたもの」を指すようで、目的は煮沸消毒*37とカルキ*38抜きだ。通常の水道水やミネラルウォーターと比べると圧倒的に準備が面倒ではあるものの、世間一般的には「やさしい水」的な扱い*39を受けているらしい。

 さて、まず問題は「一度ふっとうさせたお湯」と「湯冷まし」が同一か否か。まぁ普通に考えて別物*40だろう。よって調乳に湯冷ましは不要。

 次に「一度ふっとうさせてから70度に冷ましたお湯」と「電気ケトル等で70度に調整したお湯」は同一か否か。これも明らかに別物。ただ、「一度ふっとう」させる意義がよく分からない。直感的には煮沸消毒だろうが、対象の菌によって条件が異なるはずなのに「一度ふっとう」でひとくくりにして良いものか。調乳に水道水を利用する観点からは大丈夫なんだろうけど、イマイチ納得はできていない。

 最後にミネラルウォーターの使用可否。一昔前 はミネラルの成分ごとにガイドラインが存在してたこともあったようだが、最近は「加熱殺菌済みの軟水ならOK」という程度の基準になっているらしい。

 というわけで、主に管理の楽さ*41から我が家ではミネラルウォーターで調乳することになった。普段から Amazon でまとめ買いしているので、常温と冷温をそれぞれ電気ケトルの横と冷蔵庫の中に常備*42してる。調乳用の純水なども使ったことはないが、3-4 ヶ月検診にて「順調」と言われたので、特に気にしてはいない。

その他雑感

家事

 育児や家事単体では気にならなくとも、両方が被るとちょっと厳しい。厚生労働省佐久医師会 によると 10-15 分程度なら泣かせたままでも構わないらしいけど、正直不安にはなるし、息子の場合それでプチパニック状態*43になることがある。なので、効率化を目的とする家電*44*45は無理のない範囲で揃えておきたい。ただここでいう「効率化」は正確には「非同期化」であって、「短時間化」ではない。というか、短時間化は必要ない*46*47から気にしなくていい。

 あとは、弁当やお惣菜を積極的に取り入れる、洗濯物はできるだけたたまない*48、あるいは何回か分をそのまま山積みにしてたたむ回数を減らす、などなど。主婦経験の長い人たちに聞いたら色々でてきそう。

寝かし付け

 いまのところ寝かし付けが一番大変。よくある寝かし付け Tips も効いたり効かなかったり、1ヶ月前は効いたけど今は駄目とか。乳児期の赤ちゃんは肉体的・精神的に信じられない速さで成長してることを考えると、まぁそんなもんだろう。寝る前の授乳・おむつ替え・遊びを済ませたら、あとは寝室に移動して祈るのみ。基本的には片方が寝かし付けて、もう一方は 15-20 分後くらいに様子を伺ってまだ寝ていなければ交代。

 電動バウンサーを知人から貰い受けたから使ってるけど、新生児期は全然ダメだった。最近は寝てくれるようになったけど、あまり長い間寝かせておくことができない*49から、適当なタイミングで昼寝マットに移動させるんだけど、運が悪いとそこで起きる。そもそもこれで寝付くかどうかも個人差がかなり大きいし、一番大変な夜の寝かし付けには使えない。結構な値段を支払ってまで買うべきかと言われると、我が家の場合は微妙かなと思った。

ベビー服

 成長が早すぎて、油断するとすぐ着れなくなる*50。出産祝いでベビー服をもらったりしたけど、息子の場合は 2 ヶ月くらいで着れなくなった。一番驚いたのはアメリカ人からもらった「3-6ヶ月用」のベビー服。生後3ヶ月時に満を持して着せてみたら既にパツンパツンだった。サイズ的に余裕があるようにみえても、おしっこでおむつが膨らむとギリギリ*51だったりするので、注意したほうがいいのかもしれない。なので、着せたい服があるならすぐ買って*52すぐ着せるべし。拘りがなければ西松屋の 500-1000 円程度の服で十分。だってどうせすぐ着れなくなるから。

 ベビー服を選ぶときは、「おむつ替え用に股下が大開きになるかどうか?*53」「ボタンは付け外しやすいか?*54」「肌触りは良いか?」に気を付けておけば、だいたいなんでもいける。サイズが大きくなってくると上下セパレートの服が増えてくる*55けど、動き回らないうちは前開きタイプ*56ロンパースが断然楽だと思う。

おわりに

 親戚や友人知人に聞くところによると、新生児期以降~ハイハイが始まるまでの育児は、先天異常さえなければ基本的にはイージーモードらしい。1人目の場合は尚更。慣れるまではもちろん大変だけど、大変さとは別軸の話として、生まれたばかりの我が子の傍らに常にいることができるのは、とても楽しい。もちろんいろんな人たちにたくさん協力してもらった上でのことなので、それに対する引け目というか申し訳なさもあるにはあるんだけど、もし第二子を授かることがあればまた同じように育休を取りたいと思う。

 今はまだ1人目だから、何が正解で何が個体差なのか全然わからない。だから目の前の息子が元気そうにしてればそれですべて正解、個体差なんて何も気にしてなかった。もし2人目を育てることがあれば、今回との比較でまた色々と見えてくるんだとは思う。この先どうなるかはまだ全然わからないけど、そういうのは結構楽しみにしてる。

*1:「仕事の忙しさ」を理由に取得を遠慮する男性は多い。

*2:出産・育児以外のライフイベントが何も起きず、育休期間中に就業先から賞与の支払いもなかったと仮定して、諸々強引に計算した結果。

*3:出産一時金については産院側で対応することができて、「出産費用から一時金を差し引いた額」が自分たちに請求され、一時金は産院に振り込まれるようにしてもらえる。

*4:あくまで夫または夫婦両方が稼いでいる場合に限る。妻だけが稼いでるケースだと厳しい場面が多々ありそうなので、それをフォローする公的補助は何かしらあってもいいんじゃないかとは思う。

*5:これは賞与についても適用されるので、育休期間中に賞与支給を受けるとほぼ全額が手取りになる。

*6:ここをカバーするのが児童手当なのだけど、月額0-15000円と世帯差が大きいので触れないでおく。個人的な感触としては、保育園入園前なら15000円は余る、5000円だと足りない。

*7:少し足りなかった

*8:いくらか余って出産後に持ち越した。

*9:就業先が加入している健康保険組合や、その他民間生命保険など。

*10:自分たちはここに該当する。

*11:敢えていうなら「生活の激変箇所を押さえる」くらいだけど、「4ヶ月」という期間設定には何の理由もない。

*12:この時期の乳児は基本的に寝た場所から動かないので、"SAFE TO SLEEP" さえ守っておけば、自ら死にに行くような行動を基本的に行わない。

*13:アンケートや広告がどっさりついてくるのがダルい、というのはある。

*14:これも出産費用に含まれてるんだろうなぁ。

*15:助産師さん曰く、女性より男性に多いらしい。

*16:血を洗い流すと白い。あと思ったより硬い。

*17:見た目は超グロい。裏表で触感が全然違っていて面白い。

*18:たぶん産院のポリシーとかによる。自分は触れた。

*19:まとまってない資料なら日本語でもたくさんあるので、産院や厚生労働省のウェブサイトを片っ端から漁ると大抵の情報は手に入る。

*20:育児は100%自分たち、その他家事の80%以上が義母。

*21:妻が産院で子育て研修を受けており、それを撮影した動画を退院前に共有してもらっていた。これはとても役に立った。

*22:よくあるジェンダーロール的な何かは特に意識せず。そもそも "育児休暇" なんだから、育児をしないと意味がないと思った、というのもある。

*23:実際、本当に困って寝ているパートナーを叩き起こす機会が夫婦ともに何度かあった。

*24:おそらく妻も義母から何かしら言われていて、自分のフォローをしてくれていたのだと思う。

*25:ただ何回かに1回くらいの割合で、1-2時間の寝かし付けが必要なことがある。その場合、寝たと思ったらすぐにお腹を空かせて目を覚ます。これはなかなかきつい。普段は授乳→ゲップ→寝かし付けの一連の流れで、合計 30-45 分程度。

*26:よく考えたら普段の仕事でも割り込みは日常茶飯事なので、慣れればそれと同じ具合に進めることができる。8時間労働はさすがに厳しいけど、副業程度ならいけると思う。

*27:甘え泣きか、いまにも泣き出しそうな超不機嫌状態。

*28:こうなると早ければ15分程度で寝付く。

*29:1時間以上に渡って目をキラキラさせていることもあるので、正直結構つらい。

*30:妻は自分と比べて、そういうことをする友人が多い。

*31:特に食料品の買い物が好きで、ハナマサマルエツドンキホーテに入り浸っている。

*32:とはいえ片方が家にいないときは仕方ないので、タスクとして確認だけはしてある。

*33:こうすると寝付きが良い、ああすると泣き止みやすい、などなど。

*34:まとまった時間がとれないだけで、空き時間は大量にあった。

*35:日米の産婦人科学会や小児科学会の資料や、日本の産婦人科医のコラムなどなど。

*36:情報共有のために作成したのではなく、夫婦間で通用している IT 系あるあるのコネタ。

*37:消毒後の移送経路上で稀に混入するらしい雑菌などが対象。

*38:いわゆる「残留塩素」と呼ばれるもの。あるいは誤用として、塩素消毒時に生成されるトリハロメタンも含めて「カルキ」と呼ぶ例もどうやらあるらしい。

*39:実際には24時間で廃棄必須だったり、容器の清潔性や保管温度に気を遣う必要もあり、別にそれほどやさしくはない。

*40:そもそも雪印では明確に別用語として使っているし、そもそもこれを同一視した説明書ではPL法に引っかかる気がする。

*41:少しお金を出せば、清潔な使い捨て容器に詰められた常温保存可能な水が勝手に届く。

*42:ミネラルウォーターを切らしてしまったときだけ湯冷ましを使ってはいる。

*43:呼吸が整わず、ミルクや白湯も飲めない状態。かなり厄介。でも5分くらいなら大丈夫。

*44:ロボット掃除機、ドラム型洗濯乾燥機、食洗機、ホットクックなど。

*45:我が家ではロボット掃除機以外はいくつか揃えてる。

*46:例えば食洗機、動作モード次第では乾燥込みで1時間程度なので授乳間隔よりも短い。洗濯乾燥は2-3時間かかるけど、実際それで十分だった。

*47:「1時間の調理を30分にできる時短レシピ」よりも、「1時間放置してたら調理完了する家電」のほうが子育てにはありがたい。

*48:「家族人数分の洗濯カゴを用意しておいて、洗濯後に放り込んでおく」みたいなTipsもあるらしい。

*49:説明書に書いてあるけど、寝かせたままにしていいのは最大で1時間くらいらしい。

*50:ただその早さこそが初期育児の楽しいところではある。

*51:足側の袖口ゴムが太ももを過度に締め付けてしまう。

*52:予算の範囲内で

*53:海外製の服は大開きにならないことがあって、おむつ替えのときに苦労するかもしれない。

*54:金属製ボタンは要注意。

*55:子供が動きやすいらしい。

*56:頭からかぶせるタイプはものすごく着せ替えにくい。腰が座ってくればいいかもしれないけど、その時期ならセパレートな気がする。